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顎関節症
改善するためにやさしく解説します
顎を開けたときに「カクッ」と音がしたり、朝起きたときに顎がだるいと感じたことはありませんか。こうした症状は、多くの方が経験する「顎関節症」のサインかもしれません。
顎関節症は、あごの関節や咀嚼筋(噛む筋肉)に異常が生じる疾患で、年齢を問わず幅広い年代にみられる身近なトラブルです。原因は噛み合わせだけでなく、姿勢に乱れやストレスなど生活習慣が深く関わっています。痛みを伴うことも多く、食事や会話といった日常動作に支障をきたす場合もあります。
放置すると慢性的な痛みや開口障害、頭痛・肩こりへとつながるため、早めの対策が大切です。
本記事では、整体師の視点から、顎関節症の原因・症状・予防法・治療法をやさしくわかりやすく解説します。
顎関節症の主な原因
姿勢の乱れ
長時間のスマホ操作やデスクワークでのより、猫背などの不良姿勢が続くと、頭が前に突き出た状態になり、顎関節に過度な負担が集中します。この姿勢は顎関節に大きな負担をかけやすく、慢性化すると、首や肩の緊張が強まり、噛む筋肉が常に緊張しやすくなり、顎関節症を引き起こします。
歯ぎしり・食いしばり
無意識の歯ぎしり(グラインディング)や食いしばり(クレンチング)は、顎周りの筋肉を過度に緊張させ、過剰な負担をかけます。特に睡眠中のものは通常の咀嚼時の数倍から数十倍もの力がかかり症状を悪化させます。
日中の集中時やストレス時の小さな積み重ねも、顎に大きな影響を与えます。
噛み合わせの問題
歯の欠損や詰め物の不適合、矯正治療後などの上下の歯の噛み合わせの不調和は、顎の動きを乱します。また片側だけで噛む癖も関節や筋肉に偏った負担をかけ、顎関節症を引き起こしやすくします。
歯科治療後の調整が不十分な場合にも症状が現れることがあります。
ストレスによる筋緊張
精神的なストレスが続くと、顎周囲の筋肉が無意識に強くこわばり、噛みしめや食いしばりにつながります。ストレスは顎関節症の主要な原因の一つです。
明らかな食いしばりがなくても症状を訴える「心因性顎関節症」もあり、複数の要因が複雑に絡み合って起こる疾患といえます。
顎関節症の症状
口を開けにくい・引っかかる
口を大きく開けられない、途中で引っかかる感じがする、痛みで動かしにくいといった開口障害が代表的な症状です。健康な顎関節は指を縦に3本分(約40mm)ほど開きますが、これより開かない場合は顎関節症の疑いがあります。進行すると口が閉じられない障害に発展することもあります。
開閉時の「カクカク音」
口を開け閉めする際に、関節から「カクッ」「ポキッ」といったクリック音が鳴ることがあります。これは関節円板の位置ずれや変形により、円板が遅れて元の位置に戻る時に生じる音です。初期段階に多く見られる症状ですが、音があるだけでは必ずしも治療が必要とは限りません。
顎やこめかみの痛み
顎関節や咀嚼筋に負担がかかることで、痛みや不快感が現れます。噛む筋肉の疲労や炎症が起こると、顎の周囲やこめかみに痛みが広がり、食事や口の開閉時に特に感じやすくなります。症状が長引くと、頭痛や肩こりを併発し、慢性的な不調へとつながることもあります。
口がまっすぐ開かない
鏡で確認すると、口を開ける際に左右どちらかへズレて斜めに開くことがあります。これは、左右の筋肉の緊張バランスが崩れていたり、関節の動きに偏りがあるサインです。顎関節症の診断では、口の開閉操作がスムーズに行われているかも重要な判断基準となります。
顎関節症の予防法
顎関節への負担を減らすためには、正しい姿勢の維持・歯ぎしり対策・バランスの良い食事習慣といった日常の行動を総合的に整えることが大切です。
正しい姿勢を意識する
頭の位置を整え、背筋を伸ばすことで顎関節の負担を軽減できます。デスクワークやスマホ使用時には首と背中をまっすぐに保つことを意識しましょう。頬杖やうつぶせ寝など、顎に偏った力をかける癖を避けることも大切です。
歯ぎしり対策をする
就寝時のマウスピース(ナイトガード)の使用を検討し 、筋肉の緊張を和らげましょう。あわせて日中の無意識な歯の接触(TCH:Tooth Contacting Habit)を意識的に減らすことが重要です。深呼吸やリラックス習慣を取り入れ、ストレスを溜め込まない生活リズムを心がけましょう。
バランスの良い食事習慣を保つ
適適度に噛むことは筋肉のバランス維持に役立ちます。ただし、痛みが強い場合は硬い食べ物や粘り気のある食べ物を避け、左右均等に噛むことを意識して片側噛みの癖を改善することが重要です。
硬い食べ物やたくさん噛まなくてはいけない食べ物を食べ過ぎない
硬い食べ物やたくさん噛まなくてはいけない食べ物(ガムなど)は、咀嚼回数が多かったり、1回噛むのにかかる負担が大きいため、症状が悪化する場合があります。食べ過ぎには注意が必要です。
顎関節症に有効な運動・体操
舌の位置を整える体操
- 1.口大きくあける
- 2.舌全体を上あご(スポット)に吸いつける
- 3.勢いよく音を鳴らしながら舌を下す
咀嚼筋リリース
エラの部分を優しく指でほぐすようにマッサージし、顔の緊張を和らげます。
温罨法
温かいタオルを顎に当て、筋肉をリラックスさせます。
顎関節症の治療方法
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◇ 保存療法(マウスピース・理学療法)
スプリント療法(ナイトガード)は、関節や筋肉への負担を軽減し、咬合の安定化を図る最も一般的な方法です。理学療法として、マッサージや温める処置(温罨法)を用いて、筋肉の緊張を緩めて症状改善を図ります。
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◇ 薬物療法(痛みや炎症の緩和)
鎮痛薬や筋弛緩薬を使用し、痛みや筋緊張を抑えて日常生活の負担を軽減します。強い食いしばりや噛みしめが原因の場合、咬筋の働きを抑制するボツリヌス注射(自費診療)が治療法の選択肢の一つとなることもあります。
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◇ 手術療法(関節鏡手術など)
関節内を観察しながら炎症部位を洗浄・修復する方法などで、重症例に有効ですが、手術が必要となるケースは稀です。多くの場合、マウスピースや理学療法などの保存療法で改善が期待でき、専門的な治療が必要な場合は大学病院などと連携することもあります。
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◇ 当院での治療① 小顔矯正
当院では、顎関節症の方や噛みしめ、歯ぎしりの癖がある方に対し、小顔矯正を行っています。小顔矯正ではオイルやカッサを用いて咀嚼筋や首周り、お顔周りの筋肉の緊張を緩和させ、顎関節の位置の左右差をなくすように矯正を行います。
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小顔矯正でお顔周りの調整をすると、顎関節症の緩和だけでなく、見た目改善や、肩こりも一緒に良くなることが多いです。
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◇ 当院での治療② 頭蓋骨矯正
当院では、噛みしめによる頭痛にお困りの方や顎関節症の中でも筋肉の緊張が強い為に症状が起こってしまう方には、頭蓋骨矯正を行っています。
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頭蓋骨矯正は、咀嚼筋と言われる噛む時などに使われる筋肉の中で主に咬筋と側頭筋に対してアプローチを行います。
これらの筋肉の緊張を緩和させることで、顎関節を正常な動きに戻していくだけでなく、筋肉の緊張により起こっていた頭痛の改善が期待できます。
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◇ 当院での治療③ 全身矯正
顎関節自体の問題というよりは、猫背やストレートネックなどの姿勢により顎関節に負担がかかってしまうことがあります。
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当院では、姿勢の悪さによって起こる顎関節の問題に対し、骨盤や背骨の歪みを矯正し、猫背やストレートネックの改善を図る事により顎関節への負担を減らし顎関節症の改善を図ります。
顎関節症は、日常の姿勢やストレスが大きく関わる身近な不調です。早めのケアと正しい知識があれば改善が期待できますが、症状が1週間以上続く場合や日常生活に支障をきたす場合は、歯科医師や専門医への受診を検討してください。
自己判断で放置すると、症状が慢性化し、生活の質を低下させる恐れがあります。
生活習慣の見直しと適切な診断・治療で、快適な毎日を取り戻しましょう。